教員養成の6年制化は、話題にはなっているが、そして無謀な教育実習1年間などという突出した事項が流されているが、その枠組みは見えない。なお、とりあえず(1)となっているけれど、(2)があるかどうかは不透明だ。どこかといっしょ。
1年間の教育実習という点を除いて、民主党案に極めて近い議論をしているのは、佐藤学だ。教師教育学会の『日本教師教育学会年報』第15号に「教師教育の危機と改革の原理的検討」という論文がある。
この議論の政策化可能な部分は、民主党案に極めて近い話しとなっている。
世界の趨勢から始まって、日本の養成制度の基本構造とその問題を検討した後に、教員養成の大学院へのシフト=6年化、免許状主義の廃止=国家試験化、教師教育の構造を教養教育→教職専門教育→インターンシップ→現職教育とし、専門職基準の策定などを課題としている。このインターンを教育実習と読み替えると相当程度の一致となる。(インターンを試補制度の一形態と考えると、教育実習とは違ってくる。どんな制度設計を考えるかでひどく違うモノとなる。イギリスの場合2年間が試補期間で、その後試験を受けることになっている。)
世界の趨勢が6年化に向かっていることは間違いない。
免許状主義は破綻しているという指摘も妥当性はある。
主たる問題は、免許状主義に変えて国家試験化という点が一つ。国家試験にまつわるエトセトラが想定される。
教師教育の構造といっている部分で、イギリスモデルで述べている問題が一つ。とりわけインターン問題が実施体制としては大きい。インターンを日本の教育実習のイメージで捉えると、学校も学生も大学も破綻することは明らかだ。
そういう論文があるよ、という情報。
ついでに、本日は、毎日が教育委員会アンケートを記事にしている。新聞記事なので省略して以下に掲載する。文がつながっているところも省略がいくつかある。元で確かめてほしい。
2009年11月17日
民主党政権が掲げる教員養成の6年制化について、毎日新聞が全国の都道府県と政令市の計65教育委員会に賛否を聞いたところ、約45%の29教委
が「反対」と回答した。6年制化は、医師並みに6年かけてじっくり育てることで「教員の質」の向上につなげるのが狙いだが、実際に教員を採用する教委側の
理解が得られていない実態が浮き彫りになった。
その結果、秋田県や静岡県などの5教委が「反対」、24教委が「どちらかと言えば反対」と回答。「賛成」はなく、「どちらかと言えば賛成」も岩手県や京都府などの6教委にとどまった。残る30教委は「具体的な制度設計が不明」などとして賛否を示さなかった。
6年制化で経済負担が増えれば「教員志望者が減少する」と不安視する声は、最多の27教委が反対理由(複数回
答)に挙げた。次いで、多様な人材確保が難しくなる(20教委)▽4年間でも質の高い教員養成は可能(18教委)▽受け皿となる大学院が不十分(17教
委)−−の順だった。
一方、「どちらかと言えば賛成」と答えた6教委のうち4教委が「質の高い教員を養成するには4年間では不十分」を理由に挙げ、群馬県教委は「教師に求められる役割が多様化する中、教員志望者にはより充実した研修が必要」と指摘。以下略。